似合うということは馴染むこと?

今年40になった私。これまで身につける物に関しては、きれいめパステル、または可愛いものが好みで、それが似合えばいいなと髪を伸ばしたりして10数年きていた。知人には40を過ぎても、可愛い系のワンピやスカートを纏う女性もいたし、それも似合っていないことはなかったので、自分もこのままいこうかと思っていた。今年に入って、思い切って髪を切ると意外と短いのも似合う。けれど、これ、と思った服が似合わない。好きな色を着てもピンとこない。ボディラインが変わったことも理由の一つではあるけれど、何より、髪型でイメージが変わってしまった、と思った。困った。服を選ぶのが難しい。今まで当たり前に着ていた物が鏡に映るとあんまり似合っていない。もともと服を選ぶのは得意じゃない上に、ショッピングで試着するような時間もない。そんな頃、10歳くらい年上の知人が、着られなくなった服を譲ってくれた。その中に、膝下丈のAラインちょいフレアのデニムスカートを見つけた。何となく気になったけど、小柄でちょいプヨの私にはこの丈は着こなせない、と避けておいた。ある日、ふと思いついて、手持ちのTシャツにそのスカートを合わせて履いてみた。これが、ストンときた。眉間が開いた顔で、鏡の中の私が違う。これが年を重ねるということか、と思った。自分の知らない自分になっていくのだ。その丈感も重みも、浮かれてなくてちょうどいい。馴染んでる、と思った。